川上犬の購入(分譲)の経緯

長野県の冬は氷点下になり、外で犬を飼うとなりますと、寒さに強く凍傷にならない犬種と絞られていました。日本犬か洋犬かで悩みましたが、日本人でしたら日本犬という単純な思考により日本犬にしました。残念ながら日本犬の血統登録は全国で1割しかないようです。

日本犬で国の天然記念物に指定されている犬種が、柴犬・紀州犬・四国犬・北海道犬・甲斐犬・秋田犬の6犬種がいます。県の天然記念物に指定されている犬種は、川上犬・琉球犬の2犬種です。どの犬種にするかは、私の独断で寒い地域の犬種との事で、柴犬・北海道犬・甲斐犬・川上犬に絞りました。

当然、子犬の分譲を受ける際の価格について調べましたら、命に価格の比較をするのは倫理上、否定すべき事ですので、ここでは価格比較は出しませんが、最終的に、最も寒さに強いと考えたところ、北海道犬・川上犬と独断と偏見で決めつけました。

私自身が長野県在住で長野県に関係することを何かしたいと思っていましたので、川上犬の血統を守る事に対して意義を感じましたので川上犬の分譲を受けるために、川上犬保存会に分譲の申し込みをしました。

今はどのような条件で川上犬を分譲しているのかは知らないですが、当時は、川上犬の天然記念物の条件として簡単に言えば「川上犬の特徴を備え、川上村にいる川上犬のみ、長野県の天然記念物として指定を受けるとの事です。」現在でもこの指定の基準は変わらないのですが、川上村の藤原村長が当時、川上犬保存会の会長をしていまして、その藤原村長の考えで、川上犬の指定の範囲を川上村から長野県を範囲としたいとの意向がありました。

そこで、川上犬は、長野県在住の人が優先的に分譲を受け、川上犬は希少種なので、家のような繁殖希望の飼主に優先的に分譲されました。普通、川上犬の分譲申込から、実際に、川上犬が家族になるまでの期間には2,3年かかるところ、優先的に分譲を受けましたので数箇月で川上犬が家の家族の一員になりました。川上犬の分譲の申し込みの際には詳しい事は忘れましたが、広い庭があるとか、持ち家だとか、飼い主の年齢や家族構成まで審査の対象になる厳しさがあります。

川上犬の分譲の際には犬の毛の色は何色が良いですか?とかまで細かくありましたが、そのような細かい事を指定すると何時までたっても分譲を受ける事が出来ないのではと考えて何でも良いにしました。

川上村で湖子姫の分譲を受けた時に川上村で最初に撮影した写真です。